【結論】「葉山で“常住する人”向けの家かどうか」を見誤ると、売却戦略も価格もズレる。常住前提が合わない物件は、最初から“別の出口”を想定して整理するのが現実的
葉山町で家を売却しようと考えたとき、多くの方が頭のどこかに置いている前提が、
「ここに“常住する人”に買ってもらう」
というイメージです。
ところが実務では、
- 常住を前提とすると反応が鈍いのに、
- 見せ方を変えて「セカンドハウス」「二拠点」「期間限定居住」などを前提にした途端、
興味を持つ人が増える
というケースが、葉山では珍しくありません。
葉山は
- 通勤・通学を前提にした「常住ニーズ」と
- 週末・長期滞在・ワーケーションなどの「非日常ニーズ」
が同じエリアに入り混じる町です。
そのため、
- もともとの立地・間取り・環境が
「常住向きではない家」 - にもかかわらず、“常住前提”でだけ売ろうとすることで、
- ターゲットがズレる
- 価格設定がチグハグになる
- 売却期間が長引く
といったミスマッチが起こりがちです。
重要なのは、
- 「常住前提で売るべき家」と
- 「常住前提とは相性が悪い家」を整理して見分けたうえで、
- 後者については、最初から
- セカンドハウス
- 二拠点生活
- 一定期間の利用後の再売却
など、別の前提(出口)を組んで売却戦略を立てること です。
以下で、
- なぜ葉山では“常住前提”がズレやすいのか
- 常住前提が合わないケースの具体例
- その場合に考えるべき出口のパターン
- 売却前に持ち主側で整理しておきたい視点
を、ホームワーク株式会社の視点で整理します。
なぜ葉山町では「常住前提」がズレやすいのか
要因① 「通勤・通学」と「ロケーション」の綱引きが激しい町だから
葉山は、
- 駅がない(逗子駅・逗子葉山駅までバス前提)
- 一方で、海・山・静かな住宅地などロケーション魅力は非常に高い
という、そもそも「常住と別荘の狭間」にあるようなエリアです。
そのため買主のなかには、
- 毎日都心へ通勤する人
- 週の一部だけ出社・あとはリモートワークの人
- 基本は別の場所で暮らし、週末だけ葉山で過ごす人
と、生活パターンがかなり多様な層が混じっています。
同じ家でも、
- 「毎日通勤前提」で見ると「厳しい」
- 「週末・ワーケーション前提」で見ると「ちょうど良い」
という評価が、はっきり分かれることがよくあります。
要因② 「常住向きのエリア」と「そうでないエリア」が近接している
葉山のなかでも、
- 学校・スーパー・バス停へのアクセスが良い「常住向き」エリア
- 坂・高台・海近・細い路地など、生活導線としては負荷があるエリア
が、入り組んで存在します。
海が見えたり、山の緑がきれいだったりする場所ほど、
- 坂が急
- 道路が狭い
- 大雨・強風時の負担が大きい
といった条件がセットになっていることも多いです。
こうした家は、
- 「常住前提」だけで見るとマイナスが大きく見える
- 一方で、「週末・長期滞在」目線ではむしろ魅力が勝る
という「二面性」を持っています。
要因③ 売主側の“思い出補正”が「常住向き」の印象を強めやすい
葉山の家には、
- 子どもの頃の思い出
- 夏休み・年末年始を過ごした別荘としての記憶
- 夫婦で移住して頑張ってきた時間
など、多くのストーリーが詰まっています。
長く暮らした・よく使った家ほど、
「自分たちはここに“普通に住めていた”」
という実感が強く、
- 「バスはあったし」
- 「坂は慣れれば大したことないし」
と、“常住としてのハードル”を低く見積もってしまいがちです。
しかし、今の買主は、
- テレワーク中心など働き方が変わっている一方で
- 通勤・通学・子育て環境にはシビア
という傾向もあり、「売主と買主の常住許容ライン」がズレやすい のが実情です。
「常住前提」が合わないことが多い典型パターン
ここからは、実務で「常住前提だと通りにくい」ことが多いケースを整理します。
パターン① 坂+バス便+徒歩距離が“トータルで重い”家
例えば:
- 最寄りバス停まで坂道徒歩10分前後
- バスで逗子駅・逗子葉山駅まで20分前後(本数は普通〜やや少なめ)
- 駐車場はあるが、出入り時に勾配・切り返しが多い
といった家は、
毎日の通勤・通学目線だと、
- 朝の通勤ラッシュ時はバス依存でストレス
- 雨の日・風の日・真夏・真冬の坂道がきつい
- 子どもの送迎・高齢者の外出負担が大きい
となりやすく、
- 子育て世帯の「常住一択」には刺さりにくい条件です。
一方、
- 週末・長期休暇に車で来る
- 日中にゆっくり散歩する
- 在宅ワークメインで、出社は週に数回
といった生活であれば、
- 「その代わり、このロケーションや静けさが手に入るなら許容」
と感じる人も少なくありません。
パターン② 高台・階段アクセス・擁壁のある家
- 高台で眺望良好、海や山の抜けが素晴らしい
- ただしアプローチが
- 長い階段
- 擁壁上の細い道
- カーブのきつい坂の先
といった物件は、「足腰が元気なうちは最高」な一方で、
- 小さな子ども連れの毎日の上り下り
- 年齢を重ねたときの通院・買い物
- 雨風が強い日の外出
を想像すると、「常住前提」では不安を抱きやすくなります。
- 40〜50代の都内在住夫婦が
- しばらくはセカンド+ワーケーション
- 将来のフル移住も視野に
という形で「段階的に使う家」として見る方も多く、
“最初から常住”より、“最初はセカンド”のほうが相性の良いケースです。
パターン③ 別荘仕様の間取り・設備の家
- 大きなLDK+洋室少なめ、個室が少ない
- 水回りがセカンド仕様(洗面・収納が簡素)
- 暖房・断熱が「冬の長期常住」には少し心もとない
- 来客用ベッドルーム・ゲストスペースが広く取られている
といった「明らかに別荘寄り」の設計の家を、
- ファミリーの常住用
- 年中在宅ワーク前提
として見ると、
- 「子ども部屋が足りない」
- 「収納スペースが厳しい」
- 「冬の暖房費・結露が心配」
といった不安を感じやすい条件になりがちです。
しかし、
- 子どもが独立した夫婦の常住+セカンド来客用
- 週末3〜4人で使う拠点
としてはむしろ使いやすく、
常住“だけ”を前提にすると惜しい 物件とも言えます。
パターン④ 日常利便は弱いが、「雰囲気・ロケーション」が強い家
- 最寄りスーパー・ドラッグストアまで車で10〜15分
- 病院・学校もそれなりの距離
- 代わりに
- 森・海・小径・静けさ
- まわりがほぼ住宅 or 別荘のみ
といった“環境”が極めて良い家
このタイプは、
- 「子どもの塾・習い事・部活」「通勤時間」のウエイトが高い家族
には選ばれにくい一方、 - 都内で仕事は続けつつ、「暮らしの重心」を葉山側に移したい
- 月の半分を葉山で過ごし、オンライン中心で働きたい
といった“暮らし方を変えたい層”に強く刺さることがあります。
常住前提が合わない家で考えるべき「3つの出口パターン」
常住向きとしてだけ売ろうとすると苦戦しがちな家では、
最初から「別の前提」を組んだほうが、結果的にスムーズに決まることが多いです。
出口① セカンドハウス・二拠点生活向けとして売る
- ターゲット
- 都内・横浜在住の40〜60代
- リモートワーク可 or 週の一部だけ出社
- 子育てが一段落、もしくは子どもを連れて週末利用したい層
見せ方・押さえどころ
- 「通勤時間」より「都心からのドライブ時間」「電車+バスのトータル距離」
- 平日の静けさ・週末の過ごし方(ビーチ・ハイキング・カフェなど)
- Wi-Fi環境・ワークスペースの取り方
常住前提でマイナスだった、
- 坂道・階段
- 駅までの距離
を、
- 「そのかわりに得られる景色・静けさ」
- 「日常からの距離感」
として、素直に説明していくイメージです。
出口② 「段階的移住(まずは数年セカンド)」モデルを前提にする
- すぐに完全移住するのではなく、
- 数年間は都内拠点+葉山拠点
- 子どもの進学/自分のリタイアを機に葉山へ比重を移す
という“段階的な移住”を前提にする買主像です。
売却戦略としては、
- 今の建物を「十分セカンドとして使える状態」に整える
- 軽微なリフォーム・メンテ
- 「将来フル常住に切り替えるとき」の増改築・断熱補強の余地もあわせて提示
といった「今〜数年後までの使い方のシナリオ」をセットで提案します。
出口③ セカンド+賃貸(マンスリー・シーズナル)前提の投資視点を入れる
立地・間取りによっては、
- オーナー自身が年に何ヶ月か使い
- 使わない期間は
- マンスリー
- シーズナル(夏・長期休暇)
などで貸し出す
という形も現実的な選択肢になります。
この場合は、
- 利用可能日数と想定賃料
- 管理・清掃・トラブル対応をどう委託するか
- 将来の出口(売却時はセカンド層・投資家どちらに売りやすいか)
なども含めて、「常住+投資」のハイブリッドな視点で整理するイメージです。
売却前に持ち主側で整理しておきたい4つの視点
「うちの家は常住前提で売るべきか?」を判断するうえで、
事前に考えておくと良いポイントです。
視点① 自分たちが“何に我慢して暮らしてきたか”
- バスの本数
- 坂・階段
- 冬の寒さ・夏の暑さ
- 買い物や通院の距離
など、「慣れ」の中で見えなくなっていた不便さを、あえて書き出してみます。
→ それが、常住希望者にはどの程度のハードルになりそうか、
客観的に見直す一歩になります。
視点② この家の「一番のご褒美」は何か
- 海・山・空の眺め
- 夜の静けさ・星空
- 風の通り・緑の多さ
- 近くのビーチ・小径・カフェ
など、「ここで暮らして(使って)いて一番良かった瞬間」を具体的に挙げてみます。
→ それが「非日常寄り」のご褒美であればあるほど、
セカンド・二拠点層との相性が良い家である可能性が高いです。
視点③ 自分たちの「次の暮らし」との関係
- すでに別の場所に常住を移すのか
- 今後また葉山に戻ってくる可能性があるのか
- 何年スパンで住み替え・整理したいのか
を家族で共有しておくと、
- 今売る
- 数年セカンドとして使ってから売る
- 子ども世代への承継も視野に入れる
といった“時間軸”の選択肢がクリアになります。
視点④ 優先順位は「価格」「スピード」「手間」のどれか
- とことん高値を狙いたい
- ある程度で良いので早くスッキリしたい
- とにかく自分の手間を減らしたい
どれを優先するかによって、
- 常住層にじっくりアプローチする戦略
- セカンド層・投資層も含めて幅広く提案する戦略
- 買取・再生を組み合わせる戦略
など、取るべき売却方針も変わってきます。
専門家コメント(ホームワーク株式会社)
ホームワーク株式会社
(三浦半島エリアで、戸建・別荘・マンションの売却・買取・再生を手がける会社)
「葉山町で家を売却するご相談を受けていて、
よくある“すれ違い”がひとつあります。
それは、
『この家で自分たちは普通に暮らしてきたから、
次に買う人も“常住前提”で探しているはずだ』
という前提です。
実際には、
- 常住前提で探している人
- セカンド+将来移住を考えている人
- まずは二拠点・ワーケーションから始めたい人
が入り混じっていて、
“同じ家でも、誰に見せるかで評価が変わる”のが、葉山ならではの特徴だと感じています。
私たちが査定や相談の際に心がけているのは、
- まず、その家の「良さ」と「大変さ」の両方を、
売主様と一緒に率直に棚卸しすること。 - そのうえで、
“常住前提”で見るとどのくらいのレンジか、
“セカンド・二拠点前提”で見るとどのくらいのレンジか、
評価の軸ごとに整理してお伝えすること。 - 売主様のご事情(住み替え・相続・資金計画)と、
その家の“得意な使われ方”をすり合わせて、
常住一択にこだわらない売却戦略をご提案すること。
です。
『この家は、常住向きかどうか自分では判断しづらい』
という段階でもまったく問題ありません。
- 常住評価
- セカンド評価
- 買取・再生評価
という複数のものさしで一度整理してみるだけでも、
「誰に、どんな前提でバトンを渡すのが一番自然か」が、かなり見えやすくなるはずです。」
よくある質問(FAQ)
Q1. 常住前提で売り出しているのですが、内覧者から「セカンドで使いたい」という話ばかりです。戦略を変えた方がいいですか?
A. その可能性は高いです。
実際の反響(問い合わせ内容・内覧者の属性)が「セカンド寄り」に偏っているなら、
- 広告の文言
- 写真・強調ポイント
- 価格帯
を、セカンド・二拠点層を主ターゲットにして組み直すことで、
成約までのスピードと納得感が高まりやすくなります。
Q2. 将来的に誰かが常住できるように“あえて”リフォームしてから売るべきですか?
A. 物件次第です。
- 常住前提リフォーム(断熱・間取り大幅変更・水回り総入れ替え)はコストが重く、
その費用を売却価格に十分上乗せできないケースも多いです。 - 一方で、セカンド・二拠点層は「自分好みに手を入れたい」ことも多く、
現況+最低限の修繕のほうがかえって魅力的な場合もあります。
リフォーム前提と現況販売、それぞれのシミュレーションを出してから判断するのが安全です。
Q3. 「将来移住を前提に、まずはセカンドとして買いたい」という人は本当にいますか?
A. います。
特に
- 40〜50代でリモートワークが可能な方
- 子どもが中高生以上になっているご家庭
では、 - 最初の数年は二拠点
- 子どもの進学・自分の仕事の区切りで葉山側へ比重を移す
という前提で購入されるケースが増えています。
Q4. 常住向きではない家は、必ず価格を下げないと売れませんか?
A. 一概には言えません。
- 誰に売るか(ターゲット)
- どんな使われ方を想定するか(セカンド・二拠点など)
が合えば、「常住向きでないこと」が必ずしも価格ダウン要因にはなりません。
むしろ、 - 常住層には刺さらないのに、常住価格帯で出している
ことが問題であるケースが多いです。
Q5. 子どもが将来使うかもしれないので、今はセカンドとして残しつつ、いつか常住できるようにしておくべきですか?
A.
- お子さん本人が本当に葉山で暮らしたいか
- その時点での通勤・通学・仕事のスタイル
- それまでの維持コスト・リフォームコスト
を踏まえて検討する必要があります。
「いつか子どもが使うかも」は、実務ではかなり不確実な前提なので、
一度数字とライフプランで整理してから判断されることをおすすめします。
Q6. 常住前提とセカンド前提で、どれくらい価格が変わるものですか?
A. 物件によって大きく違います。
- 通勤・学校から見て明らかに不利だが、ロケーションが抜群な家 → セカンド評価のほうが上振れすることも
- ロケーションはそこそこだが、生活導線が非常に良い家 → 常住評価のほうが高く出やすい
など、ケースバイケースです。
重要なのは「どちらの軸で見た価格なのか」を明確にして比較することです。
Q7. 賃貸に出してから売る、という選択肢はどうですか?
A. 一つの選択肢ですが、
- 賃貸ニーズが見込める立地か
- 賃貸期間中の管理・修繕負担
- 将来売却時に「オーナーチェンジ物件」としての扱いになる可能性
などを考慮する必要があります。
セカンド・二拠点層向けに短期〜中期賃貸で運用する方法も含めて、収支シミュレーションが重要です。
Q8. 常住向きではない家を、業者買取してもらうのはアリですか?
A. スピード・確実性重視ならアリです。
- ロケーションは良いが常住ニーズと噛み合わない家
- 建物を再生すればセカンド・二拠点向けに強くなる家
などは、
再生を前提にした業者買取が現実的な出口になることもあります。
仲介で狙える価格帯と買取価格、それぞれ比較して判断するのが良いでしょう。
Q9. 他社で「常住前提でしか考えてもらえなかった」のですが、見方を変えてもらうことはできますか?
A. 可能です。
会社・担当者によっては、
- 通勤・学校中心の常住ニーズには強いが
- セカンド・二拠点・再生案件にはあまり慣れていない
ということもあります。
ホームワーク株式会社のように、
常住・セカンド・買取再生を横断して見ている会社に、
セカンドオピニオンを求めてみると見え方が変わることがあります。
Q10. まず何から相談すれば、「常住前提かどうか」を一緒に整理してもらえますか?
A.
- 物件のおおよその場所(エリア)
- 普段どのように使っていたか(常住・別荘・二拠点など)
- 不便だと感じている点・気に入っている点
- 売却を考え始めた理由(住み替え・相続・資金計画など)
この4つをお話しいただければ、
- 常住向きとしての評価軸
- セカンド・二拠点向きとしての評価軸
の両方から、「この家はどちら寄りか」「どんな出口が現実的か」を一緒に整理できます。
「常住前提で売るべきかどうか迷っている」という段階こそ、
戦略を決める前にご相談いただくのに、ちょうど良いタイミングだと考えて大丈夫です。
不動産売却をご検討の方へ
不動産売却は、
流れを理解したうえで進めることで
不安と失敗を大きく減らせます。
ホームワークでは、
不動産売却について、
準備段階から引き渡しまで
一貫してサポートしています。
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