築古物件は売れない?年数より重要な判断ポイントとは

ポイント

【結論】築古かどうかより「立地・状態・お金(収支)」の3点を数字で見れば、“売れない築古”と“まだ戦える築古”がはっきり分かれる

「築30年」「築40年」と聞くと、

  • もう売れないのでは?
  • ボロいから、きっと二束三文だろう
  • リフォームしないと誰も買わない?

と不安になる方は多いですが、
実務の現場では、

  • 築浅でも売れにくい物件
  • 築古でもサクッと売れる物件

が、はっきり存在します。

違いを生むのは「築年数」そのものではなく、

  1. 立地・用途に“まだ需要があるか”
  2. 建物の状態が“直せば使えるレベル”か、“ほぼ土地値扱い”か
  3. 売却 or リフォーム・賃貸などの複数パターンで“収支が合うかどうか”

この3つです。

特に、築古物件で失敗しやすいのは、

  • 年数だけで「あきらめる」
  • 逆に、愛着だけで「残そう」と決めて、お金の計算を後回しにする

という両極端なパターンです。

以下で、リフォーム・再生を得意とする
ホームワーク株式会社の視点から、

  • 「本当に売れない築古」と「ちゃんと売れる築古」の違い
  • 年数より大事な判断ポイント
  • 実際の事例と、現実的な選択肢の整理の仕方

を解説します。


目次

「築古=売れない」と決めつけるべきでない理由

理由① 中古市場では「築20〜30年超」は当たり前になっている

首都圏・地方都市を問わず、

  • 築30年前後のマンション・戸建
  • 築40年超の戸建や小ぶりなアパート

は、中古市場で“ごく普通に”売買されています。

買主側も、

  • 「新築じゃなくてもいい」
  • 「立地や広さ重視で、築年はある程度妥協」

という人が増えており、
「築古だから絶対NG」という時代ではありません。

理由② 築古でも「土地+建物」として価値があるケースは多い

築古物件の査定では、

  • 土地の価値(立地・面積・形・接道)
  • 建物の価値(構造・状態・リフォーム歴)

を分けて見ます。

築年数が古くても、

  • 構造がしっかりしている
  • 適切なメンテナンス・リフォームがされている
  • 立地に需要がある

といった条件がそろえば、
「建物も含めて」きちんと評価されることは珍しくありません。

逆に、「築浅でも雑な施工・管理」で
早々にガタが来ている物件もあり、
年数だけでは判断できないのが現実です。

理由③ “土地値だけで十分売れる築古”も多い

たとえ建物がボロボロでも、

  • 土地としての立地が良い
  • 再建築可能で、用途に自由度がある
  • 周辺の土地相場が安定している

場合、「古家付き土地」として
十分な価格で売れることも多くあります。

この場合、ポイントは

  • 解体するか・しないか
  • 現状のまま渡すか・簡易補修だけするか

といった「売り方」の調整であり、
“築古だから売れない”という話ではありません。


“築古でも売れる物件”と“本当に厳しい物件”の分かれ目

ポイント1:立地と用途の“これから”に需要があるか

【売れやすい築古の特徴】

  • 駅・バス停からの距離が許容範囲(徒歩圏 or バス便良好)
  • 生活インフラ(スーパー・学校・病院など)が整っている
  • 都市圏なら「郊外すぎない」、地方なら「中核エリアに近い」
  • 住宅だけでなく、事務所・店舗・倉庫など別用途の可能性もある

【売れにくい築古の特徴】

  • 人口減少が激しいエリアの、さらに外れ
  • 公共交通も乏しく、車があっても不便
  • 近くに大きな雇用・学校・商業施設がない
  • 土地自体に使い道のイメージが湧きにくい

築古かどうかより、「この場所にあと10〜20年、人が住み・働くイメージがあるか」
 を考える方が重要
です。

ポイント2:建物の“直せば戦える”レベルかどうか

【まだ戦える築古】

  • 大きな傾き・深刻な雨漏りがない
  • 構造がしっかりしていて、耐震補強やリフォームで十分使える
  • 給湯・水回り・内装の老朽化はあるが、「工事範囲を絞ればコスト管理できる」

【本当に厳しい築古】

  • 基礎・構造に重大な問題(大きなひび割れ・不同沈下など)
  • 屋根・外壁・躯体の傷みが激しく、部分補修では追いつかない
  • 法規的に「再建築不可」かつ建物も限界に近い

→ ホームワーク株式会社のようなリフォーム会社による
**建物診断(現地調査)**を入れて、

  • 「直せば活かせる」のか
  • 「直すより、土地として考えるべき」なのか

を見極めるのが、安全で早道です。

ポイント3:お金の計算をしたときに“合うかどうか”

売り・直し・貸すのどれを選ぶにしても、

  • いくらかけて(リフォーム・解体・諸費用)
  • いくらで売れる(or いくら家賃が取れる)
  • 手元にいくら残る
  • キャンセルリスク・空室リスク・将来の大規模修繕リスク

を、ざっくりでも数字で比較することが大切です。

感覚だけで「築古だから無理」「リフォームすれば何とかなる」は危険です。


ケース別:築古物件の判断ポイントと選択肢

ケース① 築30〜40年の戸建(自宅・実家)

【よくある状況】

  • 親世代が建てた家(築30〜40年)
  • 今は誰かが住んでいる/これから空き家になりそう
  • 外壁と屋根がそろそろ気になる、設備も古め

【判断のポイント】

  1. 立地:
    • 将来、子ども世帯が住む可能性は?
    • 賃貸需要はあるエリアか?
  2. 建物状態:
    • 雨漏り・シロアリ・基礎・給排水の状態
    • 耐震基準(旧耐震か、新耐震か)
  3. お金:
    • リフォーム費用 vs 売却価格
    • 賃貸に出したときの家賃・空室リスク

【選択肢】

  • 自分 or 子どもが住む → 耐震・断熱・水回りを中心にリフォーム
  • 賃貸に出す → 最低限のリフォーム+賃貸シミュレーション
  • 売却する → 「現状のまま/一部直して/解体」の3パターンで手取りを比較

ケース② 築古アパート・収益物件

【よくある状況】

  • 築30〜40年の木造・鉄骨アパート
  • 空室が増え始めている
  • 外壁・屋根・共用部の老朽化が目立つ

【判断のポイント】

  1. 賃貸需要:
    • エリアの入居需要はまだあるか
    • 近隣の競合物件(築浅・新築)との比較
  2. 建物状態:
    • 直せば入居付けできそうか
    • 配管・防水・共用設備の寿命
  3. 収支:
    • 今後10年の修繕費込みで見たキャッシュフロー
    • 今売った場合の手取りとの比較

【選択肢】

  • 再生して賃貸を続ける(外観・共用部・空室内の改善)
  • 一部だけ再生(最低限の修繕+数年運用後に売却)
  • 現状 or 簡易補修後に売却して、他の資産へ組み替え

ケース③ 築古の店舗・事務所ビル(自営業・賃貸併用)

【よくある状況】

  • 1階が店舗、2階以降が住居 or 賃貸
  • 自営業を引退予定 or すでに閉店
  • ビル自体が築30〜40年超

【判断のポイント】

  1. 立地・用途:
    • 店舗・事務所ニーズが残っているエリアか
    • 住居・SOHO・福祉・スクールなど別用途の可能性
  2. 建物状態と修繕費:
    • 外壁・屋上・設備の更新コスト
    • 区画の使い勝手(分割・一体利用のしやすさ)
  3. 自分の今後:
    • 自営業を完全にやめるのか
    • 別の形で活用したいのか(賃貸・一部自用)

【選択肢】

  • 用途変更(コンバージョン)+賃貸
  • ビルとして再生+収益物件化
  • 現状 or 一部改修で売却

実例①:築38年の戸建を「部分リフォーム+売却」で最大化したケース

  • 場所:首都圏郊外
  • 状況:
    • 築38年 木造戸建
    • 親が施設入居し、実家は空き家に
    • 外壁・屋根は色あせているが、構造はしっかり

【オーナーの不安】

  • 解体して売るしかないと思っている
  • リフォームしても、その分高く売れるのか分からない

【ホームワーク株式会社の対応】

  1. 建物診断
    • 構造・基礎・雨漏りは問題なし
    • 外観と室内の一部(床・クロス)が古さを強く感じさせる状態
  2. 3パターンでシミュレーション
    • A:現状のまま「古家付き土地」として売却
    • B:外壁塗装+簡易内装リフォーム(約150万円)後に売却
    • C:解体更地にして売却
  3. それぞれの
    • 想定売却価格
    • 諸費用・工事費
    • 手取り額
      を比較。

【結論】

  • C(解体)は費用が重く、手取りが最少
  • A(現状売却)は見た目の印象が悪く、価格が伸びにくい
  • B(最低限の外観+内装リフレッシュ)で、
    最も高い手取りが見込めると判明

【結果】

  • 150万円のリフォームで「住める築古」として販売
  • 「現状売却」想定よりも約250万円高く売却
  • 差し引きで100万円程度手取りが増えた

→ 「年数だけ見て“古いから解体”」ではなく、
 状態とコスト・売却価格を数字で比較したからこそ出せた選択でした。


実例②:築40年オーバーのアパートを「現状売却」した方が良かったケース

  • 場所:地方都市郊外
  • 状況:
    • 築41年 木造アパート 8戸
    • 入居3戸・空室5戸
    • 屋根・外壁・共用廊下の傷みが大きい
    • 周辺でも新築アパートが増え、競争激しい

【オーナーの希望】

  • できればリフォームして満室にしてから高く売りたい

【ホームワーク株式会社の対応】

  1. 建物診断
    • 構造そのものはまだ使えるが、
      ・屋根
      ・外壁
      ・共用部
      ・空室5戸の内装
      を直すと、ざっと1,000万円超の投資が必要と試算
  2. 賃貸シミュレーション
    • フルリフォーム後の想定家賃
    • 競合との比較(エリア相場)
    • 満室までの期間・空室リスク
  3. 売却シミュレーション
    • A:フルリフォーム後に売る
    • B:最低限補修+現状に近い状態で売る
    • C:ほぼ現状のまま、割安価格で投資家に売る

【結論】

  • A:投資回収までかなり時間がかかり、リスクに見合わない
  • B:補修コストに対して、売却価格の上乗せが限定的
  • C:価格は低いが、
    ・追加投資不要
    ・将来の修繕リスクも手放せる

→ オーナーの年齢・他資産とのバランスを踏まえ、Cを選択。

【結果】

  • ローン完済+わずかな現金を確保
  • 将来の空室・老朽化・大規模修繕の不安から解放
  • 都心の小さな区分マンションに組み替え、安定収益を確保

→ 「築古だからリフォームしてから売るべき」とは限らない、
 “エリア需要と投資回収の現実”を見た判断でした。


専門家コメント(ホームワーク株式会社)

ホームワーク株式会社
(築古住宅・アパート・ビルの再生と売却サポートを多数手がけるリフォーム会社)

「築古物件についてのご相談で、一番多いのは

『古いから解体するしかないですよね?』
『築年数が古いと、やっぱり誰も買いませんか?』

というお声です。

私たちの答えは、いつも同じです。

『築年数だけでは、何も決まりません。』

判断に必要なのは、

  1. 立地と用途の“未来”(この場所に、あとどれくらい需要があるか)
  2. 建物の“現在地”(直せば使えるのか、解体前提なのか)
  3. 売る・直す・貸す・残す、それぞれの“数字で見た損得”

この3つを、一度テーブルの上に並べることです。

ホームワーク株式会社では、

  • 建物診断(リフォーム・解体の要否と概算費用)
  • 不動産会社との連携による「現状売却/再生後売却」の価格シミュレーション
  • 相続・税金も視野に入れた全体プランの整理

を通じて、
『築古だから不安』を『こうすれば納得できる』に変えるお手伝いをしています。

“築古であること”はマイナスではなく、
“選択の分かれ道をしっかり考えるタイミング”だと捉えていただければと思います。」


よくある質問(FAQ)

Q1. 築40年以上の家は、やっぱり解体してから売った方がいいですか?
A. 一概には言えません。

  • 解体費用(数十万〜数百万円)
  • 解体前後の売却価格の差
  • 買主ニーズ(古家を活かしたい人がいるか)
    を比較する必要があります。
    「古家付き土地」として売った方が、手取りが多くなるケースも多いです。

Q2. リフォームしてから売ると高く売れると聞きました。本当ですか?
A. リフォームで“見た目”や“使い勝手”が良くなれば、
売却価格やスピードが改善する可能性は高いです。
ただし、

  • リフォーム費用以上に価格が上がるか
  • 何もしない場合との差額がどれくらいか
    をシミュレーションして判断することが重要です。

Q3. 築古物件は住宅ローンが通りにくいと聞きました。売れにくいですか?
A. 銀行の評価は築年数だけでなく、

  • 立地
  • 構造・耐震性
  • 管理状態
    なども見ています。
    築古でも、条件次第で住宅ローン利用の買主が付きます。
    ローンがつきにくい場合は、投資家や現金購入者をターゲットにする戦略もあります。

Q4. 自分で使うか売るか、まだ決めていません。今は何もしない方がいいですか?
A. 「何もしない=時間が味方してくれる」とは限りません。
特に築古の場合、

  • 老朽化
  • 空き家化
  • 修繕費の増加
    で条件が悪化することも多いです。
    まずは「使う場合」「売る場合」「貸す場合」の
    ざっくりシミュレーションをしてから、様子見するかどうかを決めるのがおすすめです。

Q5. 地方の築古物件でも、相談できますか?
A. 可能です。
地方物件の場合は特に、

  • エリア需要
  • 将来の人口・雇用の見通し
  • 他の資産とのバランス(組み替えの可能性)
    を含めて考える必要があります。
    ホームワーク株式会社では、地方の築古アパート・戸建のご相談も多数お受けしています。

Q6. 相談のとき、何を準備しておけばいいですか?
A. 次の3点が分かれば十分です。

  1. 物件の所在地と種類(戸建・アパート・ビルなど)
  2. 築年数と、おおまかな状態(雨漏り・リフォーム歴・空室状況など)
  3. 「住む/貸す/売る」について、現時点で考えていること(まだ迷っているでもOK)

この情報をもとに、ホームワーク株式会社が

  • 建物診断の要否・優先度
  • リフォーム/解体/売却それぞれの概算シミュレーション
  • 相続や今後のライフプランも踏まえた選択肢の整理

を一緒に行っていきます。

「築古だから…」と結論を急がず、
まずは“年数より大事なポイント”から、一緒に整えていきましょう。

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