【結論】「残置物だらけ=必ず全部片付けてから売却」ではない|そのまま売れるケースも多く、片付け前に“売り方とコスト”を必ず比較すべき
家の中が荷物だらけ・ゴミだらけになっている状態でも、
- そのまま(残置物付き)で売却できるケースは十分あります。
- 特に「買取」では、残置物ごとまとめて引き受ける不動産会社・業者も多いです。
- 一方で、仲介で一般の買主に売る場合は、
多くが片付け・クリーニングを前提とします。
重要なのは、
- 片付けにいくらかかるのか
- 片付けた場合と、そのまま売る場合で
「手取り額・労力・精神的負担」がどう変わるか
を、片付ける前に不動産会社と一緒に試算してみることです。
「とりあえず全部片付けてから相談しよう」と動き出すと、
- 数十万〜100万円超の片付け費用を自腹で払い
- 体力的にも精神的にもかなり消耗したあとで
- 実は「残置物ありのままでも、さほど価格が変わらなかった」
と後悔するケースも少なくありません。
ここから、
- 残置物だらけの家でも売れるパターン・売れにくいパターン
- 「仲介」と「買取」で何がどう違うのか
- 実際の流れと注意点
- 片付け前に必ず確認すべきポイント
を順番に解説します。
残置物だらけの家は本当に「そのまま売れる」のか?
「そのまま売れる」主なパターン
残置物が多くても、次のようなケースでは
片付けなし、または最小限の片付けで売れることがよくあります。
- 不動産会社への買取(現況有姿・残置物ごと引き受け)
- 投資家やリノベーション業者への売却
→ どうせフルリフォームする前提なので、中身はあまり気にしない - 相続物件で、遠方からまとめて処分を希望するケース
→ 「手取りよりも手間を減らしたい」ニーズが強い
この場合、売買契約書に
- 「本物件は現況有姿のまま引き渡す」
- 「室内の残置物は売主が所有権を放棄し、買主が処分する」
といった特約を入れて対応するのが一般的です。
「片付けがほぼ必須」になりやすいケース
逆に、次のような場合は、
- ある程度の片付け
- 少なくともゴミ・悪臭・害虫レベルのものは除去
を求められることが多くなります。
- 仲介で「一般のエンドユーザー」(マイホーム購入者)に売る
- 内覧時に足の踏み場さえないレベルのゴミ屋敷状態
- 悪臭・カビ・害虫被害がひどく、人が長時間滞在できない
- 残置物に危険物・医療廃棄物などが混じっている疑いがある
エンドユーザーは、
- 住んでいるイメージが持てるか
- 「ここに住んで大丈夫か」という心理的抵抗
を強く意識するため、
最低限の片付けと簡易クリーニングは必要になると考えましょう。
「仲介」と「買取」で残置物の扱いはどう違う?
仲介(一般の買主に売る)場合
【特徴】
- 原則として「残置物は売主負担で撤去」が基本
- 売買契約書にも「引渡し時までに残置物を撤去する」旨を明記するのが一般的
- 買主は「すぐ住める状態」を期待することが多く、
荷物・ゴミが多いと価格交渉の材料にされやすい
【メリット】
- 売却価格は、買取より高くなりやすい
- 立地・状態が良い家なら、片付け費用をかけても十分ペイすることが多い
【デメリット】
- 片付け・クリーニング費用がかかる(数十万〜100万円超になることも)
- 遠方・高齢・多忙などで、片付けの段取りが大きな負担になる
- 内覧対応のためにも、ある程度片付けざるを得ない
買取(不動産会社・買取業者に売る)場合
【特徴】
- 「現況有姿・残置物ごと買取」が可能な会社が多い
- 売主は片付けゼロ〜最小限で売却できることがある
- 買主はプロ(業者)なので、残置物の処分・リフォームも含めた再販を前提に考える
【メリット】
- 片付け・リフォームをほとんどせずに売却できる
- 遠方相続・多忙・高齢者でも負担が少ない
- 売却スピードが速く、1〜2ヶ月以内の決済も現実的
【デメリット】
- 仲介に比べて売却価格は下がる
(「相場の6〜8割」+残置物処分費用の分、さらにディスカウントされるイメージ) - 買取業者によって、残置物対応の姿勢・査定額にばらつきが大きい
残置物だらけの家を売るときの「現実的な判断軸」
片付けるべきか、そのまま売るべきかを考えるときは、
ざっくり次の3つを比較します。
- 片付け費用
- 売却価格の違い(片付けあり vs なし)
- 労力・時間・精神的負担
① 片付け費用の目安
残置物の量や状態にもよりますが、
専門業者に依頼した場合のイメージは以下の通りです。
- 1K〜1DK:10〜20万円前後
- 2DK〜3DK:20〜40万円前後
- 3LDK〜4LDK一戸建て:30〜80万円前後
- ゴミ屋敷レベル・大量の物・庭や物置含む:
100万円超になるケースも普通にある
※あくまで目安で、地域・量・階数・車両の入りやすさでかなり変動します。
② 売却価格の違い(ざっくりシミュレーション)
例えば、
「片付け後に仲介で売る」 vs 「残置物ありのまま買取」の比較は、
- 仲介(片付けあり)
- 想定成約価格:2,500万円
- 片付け費用:60万円
- 仲介手数料:約90万円(税別)
→ 手取りイメージ:2,500 − 60 − 90 = 約2,350万円
- 買取(残置物あり)
- 買取価格:1,900万円(相場の約76%・残置物処分費込み)
→ 手取りイメージ:1,900万円
- 買取価格:1,900万円(相場の約76%・残置物処分費込み)
この場合、
片付け+仲介の方が手取りは450万円ほど多い一方で、
- 片付けの手間・立ち会い
- 内覧対応
- 売却期間(数ヶ月〜半年)
などの負担が増えることになります。
逆に、もともとの相場が低い物件だったり、
残置物の量が極端に多いケースでは、
「片付けに100万円かけて+売却価格は50万円しか上がらない」
という本末転倒な結果もありえます。
③ 労力・時間・精神的負担も“コスト”として考える
- 遠方から何度も通う
- 休日のたびに仕分け・袋詰め・搬出
- 故人の遺品に向き合う精神的な負担
こうした「見えないコスト」も、
冷静に計算に入れるべきです。
特に、
- 仕事が忙しい
- 高齢で体力的に自信がない
- 相続で親の家を整理するが、感情的につらい
という場合は、
「多少手取りが減っても、残置物ごと買取に出した方が
トータルで自分にとってプラス」
という判断も、十分合理的です。
残置物だらけの家を売る流れ(4ステップ)
ステップ① まずは「片付け前」に不動産会社へ相談する
いきなり片付けを始めるのではなく、
現状のまま一度見てもらうのが鉄則です。
- 残置物の量・状態を見たうえで
- 「片付け+仲介」でどれくらいで売れそうか
- 「残置物あり+買取」だとどれくらいか
- それぞれの手取り額・期間・手間の違いを
不動産会社にシミュレーションしてもらいます。
この時点で、
- 片付けにお金をかける意味があるのか
- どこまで片付ければ十分なのか(“最低ライン”)
がかなりクリアになります。
ステップ② 片付けの範囲を決める(全部か、一部か)
不動産会社の意見を踏まえ、
- 全部片付けるのか
- 「生ゴミ・可燃ゴミ・危険物」だけ片付けて
家具や日用品は残すのか - 一切片付けず、そのまま買取前提でいくのか
を決めます。
【一部片付けの例】
- 腐敗した食品・生ゴミ・腐った冷蔵庫の中身など→必ず撤去
- 危険物(ライター・スプレー缶・バッテリーなど)→片付け推奨
- 家具・衣類・本・食器など→残したままでも買取業者が処分可能
「全部きれいにしないと売れない」と思い込まず、
“最低限ここだけ”というラインを専門家に聞くのがポイントです。
ステップ③ 仲介か買取か(もしくは両にらみ)を決めて売却スタート
- 価格重視 → 片付け+仲介
- 手間とスピード重視 → 残置物付き買取
- 迷う場合 → まず仲介で一定期間売り出し、
売れなければ事前に提示された買取価格で売る「買取保証」も選択肢
最近は、
- 「3ヶ月は仲介で販売」
- 「その後売れなければ、〇〇万円で買取」
といったハイブリッド型の提案も増えています。
ステップ④ 売買契約書に「残置物の扱い」を必ず明記する
残置物が絡む取引では、
- どこまでを売主が撤去するのか
- どこから先を買主側が処分するのか
- 処分費用は誰が負担するのか
を、売買契約書・特約条項ではっきり決めておくことが大切です。
例)
- 「本物件は現況有姿で引き渡し、建物内外の動産は売主が所有権を放棄し、買主の責任と負担において撤去処分するものとする。」
- 「売主は引き渡し日までに、冷蔵庫内の生ゴミ・食品類および危険物を撤去する。」
あいまいにしておくと、
- 引渡し当日に「これは聞いていない」と揉める
- 引渡し後に処分費用を巡るトラブルになる
といったリスクがあります。
専門家コメント
ホームワーク株式会社 代表取締役(不動産売却・相続・片付け相談担当)
- 空き家・相続物件・残置物付き物件の売却を年間多数サポート
- 買取+片付け・解体までワンストップ対応する案件も多い
コメント
「残置物だらけの家のご相談では、
- 『まずは自分たちで片付けてから不動産会社に行かないと失礼だと思って…』
- 『恥ずかしくて、この状態を人に見せられない』
とおっしゃる方が本当に多いです。
ですが、プロの立場から言うと、
“片付け前に呼んでいただいた方が、むしろ助かります。”
なぜなら、
- 片付けにいくらかけるべきか
- どこまで片付ければ十分か(全部なのか一部なのか)
- 片付けた場合と、そのまま売る場合で
手取りやスケジュールがどう変わるか
を、数字ベースで一緒に検討できるからです。
私たちは、
『売主様ができるだけ楽に・後悔なく家を手放せるか』
を重視しており、
- 片付け → 売却
- 残置物ごと買取
- 仲介+一定期間後の買取保証
など、いくつかのパターンを比較したうえで、
その方の状況に合った進め方を一緒に決めていくスタイルを取っています。
残置物の量や状態に後ろめたさを感じて
“一人で抱え込んでしまう”方が多いですが、
『片付け前に相談』が、実は一番効率が良く、負担も少ない選択だと思います。」
よくある質問(FAQ)
Q1. 残置物だらけの家でも、そのまま売れますか?
A. 買取であれば「現況有姿・残置物ごと」の売却が可能なケースが多いです。
仲介で一般の買主に売る場合は、ある程度の片付け・クリーニングが必要になることが多いです。
Q2. 片付けにいくらくらいかかりますか?
A. 量と状態によりますが、目安として
- 2DK〜3DK:20〜40万円前後
- 3LDK〜4LDKの戸建:30〜80万円前後
- ゴミ屋敷レベル:100万円超
になることもあります。必ず複数社から見積もりを取るのがおすすめです。
Q3. 何も片付けずに、全部業者に任せても大丈夫ですか?
A. 可能な場合があります。
買取業者の中には「残置物すべて当社負担で処分」という条件を出すところもあります。
ただし、その分が買取価格に織り込まれる(価格が下がる)点には注意が必要です。
Q4. 先に片付けてから不動産会社を呼んだ方がいいですか?
A. 片付け前に一度相談することを強くおすすめします。
片付けにお金をかける価値があるか、
どこまで片付ければ十分かを、不動産会社と一緒に決めてからの方が、
ムダな出費を避けやすくなります。
Q5. 遠方に住んでいて、自分たちでは片付けに行けません。それでも売却できますか?
A. できます。
不動産会社が片付け業者と連携し、
鍵の管理・立ち会い・写真報告まで代行するケースも多いです。
相続物件などでは、一度も現地に行かず売却を完了させる事例もあります。
Q6. 残置物の中に貴重品や重要書類がありそうで不安です。どうしたらいいですか?
A. 片付け業者に「貴重品・写真・書類が出てきたら必ず保管・報告してほしい」と
事前に伝えておくことで、ある程度対応できます。
ただし、100%保証は難しいため、
心当たりがある場所(仏壇・金庫周り・タンスの特定の引き出しなど)は、
可能ならご自身で一度確認しておくのが理想です。
Q7. 残置物の処分費用は、売却代金から引いてもらうことはできますか?
A. 買取の場合は、
「処分費用込みの買取価格」として提示されることが多いです。
仲介の場合でも、不動産会社によっては
「売却後の精算」や「業者手配+立替払い」などのスキームを提案してくれることがあります。
Q8. 売買契約後に『この荷物は聞いていない』と言われたらどうなりますか?
A. 契約書・特約で残置物の扱いが明確でないと、
トラブルになるリスクがあります。
- 何を売主が撤去するのか
- 何を現況のまま引き渡すのか
を契約書に具体的に書いておくことがとても重要です。
Q9. 自分たちで少しずつ片付けるのと、業者に一括で頼むのはどちらが得ですか?
A.
- 近くに住んでいて時間も体力もある → 自分たちで進めつつ、最終的に足りない分だけ業者
- 遠方・高齢・仕事が多忙 → 最初から業者に一括依頼
が現実的なパターンです。
「ご自身の時間単価(仕事の時間・家族の時間)もコスト」と考えると判断しやすくなります。
Q10. まず何から始めればいいですか?
A.
- 片付ける前の状態を、スマホで全体的に撮影しておく
- その写真と住所をもとに、不動産会社へ「残置物ありの状態」で査定依頼
- 片付けあり・なし、それぞれのシミュレーションを聞いたうえで、
ご家族と「どこまで片付けるか」「どの売り方にするか」を決める
という流れがおすすめです。
「恥ずかしいから見せられない」と思うかもしれませんが、
プロはそうした状態の物件を日常的に見ているので、
気にせず相談して大丈夫です。
千代田区で不動産売却をご検討の方へ
不動産売却は、
流れを理解したうえで進めることで
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