融資が付きにくい不動産は売れない?原因と対策を解説

不動産査定

【結論】「融資が付きにくい=絶対売れない」ではない。融資NGの理由を潰していくか、“現金・投資家向け”に戦略転換すれば売れる

融資(住宅ローン・アパートローンなど)が付きにくい不動産は、

  • 一般のマイホーム購入者が買いづらい
  • 金融機関から「担保評価しにくい」と見られやすい

という意味で、確かに“普通より売りにくい物件”です。

ただし現実には、

  • 「なぜ融資が付きにくいのか」という原因を特定し
  • 直せる部分は直して「融資OK」に寄せる
  • それでも厳しい部分は、「現金・投資家・買取業者向け」に売り方を変える

ことで、十分売却は可能です。

問題なのは物件そのものよりも、

  • 売主も不動産会社も「融資が付きにくいらしい」とだけ把握している
  • 金融機関に一度断られたことで「もうどこも無理」と諦めている
  • 価格だけ下げて“普通の物件と同じ売り方”を続けている

ケースが多いことです。


目次

なぜ「融資が付きにくい不動産」になってしまうのか

融資の可否を決めるのは金融機関ですが、
その判断軸は大きく分けて次の3つです。

  1. 不動産そのものの条件(担保評価)
  2. 法律・権利関係(再建築可否・名義・違反など)
  3. 購入者側の属性(年収・勤務先・自己資金など)

このうち、売却で特に重要になるのは「1」と「2」です。
ここがネックになっていると、「物件として融資が付きにくい」状態になります。

よくある「融資が付きにくい」パターン

パターン① 再建築不可・接道条件NG

  • 道路に2m以上接していない
  • そもそも建築基準法上の道路に接していない

こうした物件は、

  • 原則として新しい建物を建てられない
  • 金融機関から見て「担保価値が低い」

ため、住宅ローンが付きにくくなります。

パターン② 違反建築・増築未登記・容積率オーバー

  • 建築確認とは違う間取りになっている
  • 無許可で増築している
  • 容積率オーバーの増床がある

など、“法令違反の可能性”があると、

  • 金融機関は「将来の是正命令・取り壊しリスク」を嫌う
  • 建物部分の評価をほとんど見てくれない

結果、融資額が伸びず、買主が購入を断念することがあります。

パターン③ 築年数が古すぎる・構造が特殊

  • 木造で築40〜50年超
  • 耐震基準が旧耐震のまま(昭和56年以前の確認)
  • プレハブ・簡易建物・特殊な構造(店舗併用など)

この場合も、

  • 「長期の担保価値」が見込めない
  • 耐震性・火災リスクなどの観点で慎重になる

という理由から、フルローンどころか融資自体NGになることもあります。

パターン④ 土地の条件が悪い(変形地・高低差・私道など)

  • 極端な旗竿地・三角地・狭小地
  • 道路との高低差が大きく、擁壁の安全性が不明
  • 私道負担がある/権利関係が複雑

といった土地は、

  • 実際に建て替え・再利用するときのコストが読みにくい
  • 市場での流通性が低くなる

ため、金融機関の評価も厳しくなりがちです。

パターン⑤ 権利関係が複雑(借地・共有・相続未了など)

  • 借地権付き建物(地主の土地を借りて建てた家)
  • 共有名義が多い/相続登記が終わっていない
  • 抵当権・差押・仮登記が複数ついている

こうした物件は、

  • 担保として処分しにくい
  • 権利トラブルに発展しやすい

と見なされ、融資を嫌がられやすくなります。


融資が付きにくいまま放置するとどうなるか

1. 一般のマイホーム層が“ほぼ”検討対象から外れる

日本の住宅購入は、多くが「住宅ローン利用」を前提にしています。

  • 融資NG
  • または「自己資金◯割以上が必要」と言われる

物件は、

  • キャッシュで買える層
  • 大きな自己資金を持つ投資家

にしかアプローチできません。

結果として、

  • 内覧自体がほとんど入らない
  • 候補者が極端に少ない → 売却までの時間が長くなる

という悪循環に陥ります。

2. 価格だけ下げても「売れない期間」が長期化しやすい

周辺相場より大きく値下げしても、

  • 「そもそもローンが通らない」層には意味がない
  • 一般層が買えない=“買い手の母数”が少ない

状態は変わりません。

  • “安い理由”がきちんと整理・説明されていない
  • 金融機関にとってのリスクがそのまま

であれば、値下げだけでは限界があります。

3. 長期化するほど「物件と市場の条件」が悪化する

時間が経つほど、

  • 建物の老朽化が進む → さらに評価が下がる
  • 市場相場が変動する → 競合物件が増える可能性

など、“待てば良くなる”とは限りません。

特に築年数が古い物件では、

  • 数年で「旧耐震」「残存耐用年数の短さ」がよりネックになる

ため、“早めの戦略転換”が重要です。


「融資が付きにくい理由」をつぶしていく4つのアプローチ

ここからは、ホームワーク株式会社が現場でよく取る対策を、
4つの方向性に分けて解説します。

アプローチ① 法的・権利的なハードルを先に整理する

1. 再建築不可・接道NGの場合

  • 行政・建築士・司法書士と連携し、
    • 道路種別の確認
    • セットバックや隣地との協議で再建築可にできないか
      を検討します。
  • どうしても再建築不可のままなら、
    • 「建替えできない」前提の価格設定
    • 賃貸・セカンドハウス・事務所利用など、用途を絞った提案
      に切り替えます。

2. 増築未登記・違反建築が疑われる場合

  • 建築確認図面と現況を照合し、
    • どこが違うのか
    • 行政から是正を求められるレベルか
      を確認します。
  • 軽微な違反であれば、
    • 「建築当時の慣行」で処理されている
    • 是正工事でクリアできる
      ケースもあります。
  • 是正が現実的でない場合は、
    • 違反部分を「現状有姿」で引き継ぐ前提
    • 融資が出やすい金融機関(柔軟な地銀・信金など)の情報共有
      まで含めて戦略を立てます。

3. 相続未了・共有・借地など

  • 司法書士・弁護士と連携して、
    • 相続登記
    • 共有持分の調整
    • 借地契約の更新・条件確認
      を行い、「売却可能な権利状態」に近づけます。
  • これだけで、「そもそも融資対象外」が「条件付きで融資可」レベルに改善することもあります。

アプローチ② 建物・土地側の“劣化要因”を改善する

1. 老朽化が激しい戸建て・マンション

  • 建物診断(簡易インスペクション)で、
    • 室内外の傷み具合
    • 構造的な問題の有無
      を見える化します。
  • そのうえで、
    • 「最低限ここだけ直せば、融資審査での印象が良くなる」
    • 「ここを直しても、金融機関の見方はあまり変わらない」
      を切り分けます。

例:

  • 雨漏り・屋根・外壁 → 放置すると評価大幅ダウン。優先的に補修検討
  • 内装(クロス・床) → 見た目の印象には効くが、担保評価にはそこまで影響しない

2. 耐震性が不安視される物件

  • 旧耐震マンション・戸建の場合、
    • 耐震診断の実施
    • 耐震補強の可能性・概算費用の提示
      などで、「リスクの中身」を示すことが有効です。
  • 全面補強が難しくても、
    • バランスの良い間取りへの改修
    • 設備更新で長く使える家であることのアピール
      などで、買主の不安を下げることができます。

3. 高低差・擁壁・変形地

  • 土木・構造の専門家と連携し、
    • 擁壁の安全性
    • 補修・やり替えの必要性と費用感
      を整理します。
  • 変形地・旗竿地などは、
    • 車の出し入れイメージ
    • 建築可能なプラン例(簡易プラン)
      を用意することで、「使い方の不安」をやわらげます。

アプローチ③ 「融資前提」から「現金/投資家前提」に戦略転換する

それでも融資が付きにくい場合は、

  • 一般のマイホーム層
    → 「フルローン前提で探している層」

から、

  • 自己資金が厚い層・投資家・買取業者

にターゲットを切り替える必要があります。

1. 投資家向けに“利回り”で見せる

  • 賃貸に出した場合の想定家賃
  • リフォーム費用見込み
  • 10年スパンのキャッシュフロー

などを示し、

  • 「融資が付きにくい代わりに、利回りが高い」
  • 「現金を入れられる人にとっては悪くない投資商品」

として提案します。

2. 近隣オーナー・事業者に打診する

  • 隣地所有者
  • 近くでアパート・駐車場・店舗を持っているオーナー

にとっては、

  • 土地の一体利用
  • 駐車場拡張・資材置き場・社員寮

などの用途で、“融資の有無に関係なく価値がある”場合があります。

3. 買取型の出口も含める

  • ホームワーク株式会社のような
    「買取 → リノベ → 再販」
    を行う事業者に一括売却する選択肢もあります。
  • 価格は仲介より下がりますが、
    • 早期現金化
    • 融資NGによるドタキャン・契約解除リスクの回避
      というメリットがあります。

アプローチ④ 「融資に強い金融機関」とのマッチングを行う

一口に“融資NG”といっても、

  • どの金融機関に
  • どの条件で
  • 誰の属性で

申し込んだかによって結果は変わります。

1. メガバンクNGでも、地銀・信金・ろうきん・ネット銀行はOKのことも

  • メガバンクは基準が厳しめ
  • 地方銀行・信用金庫はエリア・物件特性に詳しく柔軟
  • 勤務先・年収・自己資金との組み合わせで評価が変わる

など、“一度NG=全滅”ではありません。

2. 不動産会社・リフォーム会社が持つ「金融機関の肌感」

  • 「この種の物件なら、この信金が前向き」
  • 「旧耐震マンションでも、この条件なら見てくれた実績がある」

といった“生の情報”は、現場で多くの案件に関わる
不動産会社・リフォーム会社ほど持っています。

ホームワーク株式会社でも、

  • 再建築不可
  • 旧耐震
  • 借地権付き
    など、“一般論では融資NGっぽい物件”であっても、
    実績のある金融機関を不動産会社と一緒に検討することがあります。

ケーススタディ:融資が付きにくい物件が動いた例

※プライバシー保護のため、一部内容を加工しています。

事例①:旧耐震・築47年マンションを「リノベ+投資家向け」で売却

  • 場所:都内駅徒歩7分のワンルームマンション
  • 状況:
    • 昭和50年築(旧耐震)
    • 設備もかなり古く、居住用購入者の融資が通りにくい

【対応】

  1. 室内フルリノベーションを実施(配管・水回り・内装一新)
  2. 家賃相場をもとに「想定利回り8〜9%」の賃貸シミュレーションを作成
  3. 自宅用ではなく、「都内ワンルーム投資」を探している個人投資家にターゲット変更

【結果】

  • 一般居住用としては融資が厳しかったが、
    投資用ローン+自己資金での購入者が現れ早期成約
  • 「旧耐震」のネックを、
    「駅近・リノベ済・高利回り」というプラス要因で上回ったケース

事例②:旗竿地+古家付き再建築可物件を、「プラン付き販売」で融資通過

  • 場所:郊外住宅地
  • 状況:
    • 旗竿地で形が悪く、建築プランがイメージしづらい
    • 古家付き、築40年の木造

【対応】

  1. 建築士と協働し、
    • 駐車2台+3LDKの新築プラン
    • 概算建築費用
      を作成
  2. 「土地+建物プラン」の総額で住宅ローンシミュレーション
  3. 金融機関にも事前にプランと費用を共有し、担保評価を相談

【結果】

  • 単なる「旗竿地」での評価ではなく、
    「計画された新築住宅用地」として融資可否が判断され、
    希望する買主への住宅ローンが通過
  • 「形が悪いからローンが付きにくい」を、
    「使い方が見えていなかっただけ」に変えた例

専門家コメント(ホームワーク株式会社)

ホームワーク株式会社
(築古・狭小・再建築不可・訳あり物件の再生を多数手がけるリフォーム会社)

「融資が付きにくい不動産のご相談をいただくとき、多くの売主様が

  • 『銀行に断られた=もう売れない』
  • 『再建築不可・旧耐震だからダメだと言われた』

と半ばあきらめモードになっておられます。

ただ、現場感覚でお伝えすると、

  • “融資が付きにくい理由”を一度も整理していない
  • “どの金融機関に・どんな前提で”当たったか分からない
  • “融資前提の一般ユーザー”にしかアプローチしていない

という段階のことが、とても多いです。

大事なのは、

  1. なぜ融資が付きにくいのかを、法的・物理的・金融機関の目線で分解すること
  2. それを前提に、『直す』『説明する』『ターゲットを変える』を組み立てること
  3. 『ローン前提の人』に売るのか、『現金・投資家』に売るのかを決めること

です。

ホームワーク株式会社はリフォーム会社ですが、

  • 建物・土地側から見た“融資NG要因”の整理
  • リフォーム・解体・再生の有無でどう融資評価が変わりそうかのシミュレーション
  • 不動産会社・司法書士・金融機関との連携による“総合的な出口設計”

まで含めてお手伝いしています。

『融資が付きにくいから売れない』ではなく、
『融資が付きにくい前提で、どうやって売るか』を一緒に考えていければと思います。」


よくある質問(FAQ)

Q1. 銀行に一度断られました。もう他の銀行でも無理でしょうか?
A. そんなことはありません。

  • 物件の条件
  • 申込者の属性(年収・勤務先・自己資金)
  • 申し込んだ金融機関の方針
    によって結果は大きく変わります。
    メガバンクNGでも、地銀・信金・ろうきん・一部ネット銀行ではOKになるケースもあります。

Q2. 再建築不可の家は、住宅ローンは絶対に組めませんか?
A. 一般的な住宅ローンはほぼ難しいですが、

  • ノンバンク系のローン
  • 事業性融資
  • 独自基準の地銀・信金
    などで対応できる場合もあります。
    ただし金利が高くなることが多いため、実需(自宅用)というよりは、投資家・現金購入者向けの方が現実的です。

Q3. 増築未登記の古家付き土地です。融資に影響しますか?
A. 影響する可能性があります。

  • 増築が建ぺい率・容積率オーバーを招いていないか
  • 構造安全性に問題がないか
    などを確認し、場合によっては
  • 未登記部分を減築する
  • 是正工事を行う
    ことで、評価が改善されることもあります。

Q4. 「融資が付きにくい」と不動産会社に言われただけで、理由を教えてもらえていません。どうすべきですか?
A. まずは

  • どの金融機関に
  • どんな条件で
  • どのような理由でNGと言われたのか
    を書面やメモで確認しましょう。
    そのうえで、ホームワーク株式会社のようなリフォーム会社+別の不動産会社に、セカンドオピニオンを求める価値があります。

Q5. 「融資に強い金融機関」を自分で探すのは難しそうです。誰に頼めばいいですか?
A. 多数の案件を扱っている不動産会社や、再生系のリフォーム会社が、

  • エリア・物件タイプ別に、どの金融機関が前向きか
    という“実務の肌感”を持っていることが多いです。
    単独で金融機関を渡り歩くより、こうした会社を窓口にした方が効率的な場合が多いです。

Q6. とにかく早く現金化したいです。融資のことを気にせず売る方法はありますか?
A. あります。

  • 買取業者・リフォーム会社への一括売却
  • 近隣オーナー・投資家への現金前提での売却
    などは、買主側の融資を前提としないため、スピード重視で進めやすいです。
    その分価格は下がりますが、「時間」「ストレス」「将来のリスク」をどう評価するかとのバランスになります。

Q7. まず何を準備して相談すればいいですか?
A. 次の3点が分かれば、初回相談には十分です。

  1. 物件の住所(市区町村・番地)
  2. 築年数・構造(木造・鉄骨・RCなど)と現在の状態(居住中か空き家か)
  3. すでに金融機関に相談したことがあるか(あれば、その結果と理由)

これをもとに、

  • なぜ融資が付きにくそうなのか
  • 直せる部分と直せない部分はどこか
  • 融資前提で行くか、現金・投資家前提に切り替えるか

を、ホームワーク株式会社や提携不動産会社と一緒に整理していけます。

「融資が付きにくい」と言われた段階こそが、
売り方を見直すベストタイミングです。

千代田区で不動産売却をご検討の方へ

不動産売却は、
流れを理解したうえで進めることで
不安と失敗を大きく減らせます。

ホームワークでは、
千代田区の不動産売却について、
準備段階から引き渡しまで
一貫してサポートしています。【お問い合わせ窓口】
ホームワーク株式会社
〒154-0004 東京都世田谷区太子堂四丁目27番7号
ホームグラウンド三軒茶屋
お電話:03-6407-0093
お問合せフォームはこちら
https://www.home-work.co.jp/

目次