担保評価が低い物件は売却できる?金融機関が見るポイントとは

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【結論】担保評価が低くても「売却は可能」。ただし“銀行の見方”を理解して価格・買主・売り方を設計しないと、売れ残りや安売りになりやすい

「担保評価が低い」と言われた物件でも、
売却そのものは十分に可能です。

ただし、

  • 購入希望者が住宅ローンを利用しにくい
  • 買主の自己資金負担が増え、買える人が限られる
  • 不動産会社に「売りにくい物件」と判断されやすい

といったハードルがあるため、
普通の物件と同じ感覚で売り出すと「全然反響が来ない」「結局かなり安く手放すハメに…」
という流れになりがちです。

ポイントは、

  1. なぜ「担保評価が低い」のか、原因を分解して把握する
  2. 金融機関がどこを見ているのかを理解し、「融資が出やすい売り方」を考える
  3. ローン頼みにならない買主ターゲット(投資家・自己資金が多い層)も視野に入れる

ことです。

以下で、リフォーム・再生を得意とするホームワーク株式会社の視点から、
担保評価が低い物件の「現実」と「売却のコツ」を具体的に解説します。


目次

そもそも「担保評価が低い」とはどういう状態か

担保評価=金融機関が「いくらまで貸しても良い」と見る目安

銀行などが不動産を担保にお金を貸すとき、
その物件を独自の基準で評価し、

  • 「この物件なら〇〇万円までは貸しても良い」

というラインを決めます。これが「担保評価」です。

重要なのは、

  • 市場価格(実際に売れそうな価格)
  • 担保評価(銀行が貸し出しの前提とする評価額)

は必ずしも一致しない、という点です。

「担保評価が低い」物件の典型パターン

金融機関の担保評価は低くなりがちなケースには、次のようなものがあります。

  • 再建築不可物件(接道条件を満たしていないなど)
  • 借地権付き建物・底地のみ・地上権など権利関係が複雑
  • 私道持分がない、通路が狭すぎる、高低差が大きい など「流通しにくい土地」
  • 築年数の古い木造・旧耐震基準のマンション
  • 商業地域・工業地域の中の住居系物件(住宅ローンの担保としては評価しづらい)
  • 事故物件・違反建築の疑いがある物件 など

こうした物件は、
「万が一、銀行が競売にかけても売却しづらい」=「貸す側のリスクが高い」
と見なされやすく、担保評価が抑えられます。


金融機関はどこを見て「担保評価」を決めているのか

① 土地の条件(最重要)

多くの銀行は、建物よりも「土地」を重視します。

  • 公道・私道との接道状況(間口の広さ・接道長さ・道路幅)
  • 用途地域(第一種低層/商業/工業など)
  • 建ぺい率・容積率
  • 形状(整形地/旗竿地/極端な三角地など)
  • 高低差(崖地・擁壁の有無)

【ポイント】

  • 「再建築可能かどうか」
  • 「一般の買い手にとって使いやすい土地か」

ここが担保評価を左右する最大要因です。

② 建物の条件(構造・築年数・耐震性)

建物は、以下のような観点で見られます。

  • 構造(木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造など)
  • 築年数(法定耐用年数に対してどの程度残っているか)
  • 新耐震基準か旧耐震基準か(1981年6月以前の建築確認は旧耐震の可能性大)
  • 違反建築の疑い(建ぺい率・容積率オーバーなど)

一般的には、

  • 木造:耐用年数が短め → 経年で担保評価は低下しやすい
  • RC造マンション:耐用年数が長め → 古くても土地値+αで評価されることがある

といった傾向があります。

③ 権利関係・法的リスク

  • 所有権ではなく借地権
  • 共有名義が多い
  • 未登記建物・増築未登記
  • 抵当権・差押え・地役権などの権利が複雑
  • 越境・境界未確定・通行権のトラブル など

権利関係が複雑な物件は、

  • いざ処分する際に時間・コストがかかる
  • 売却自体がスムーズにいかないリスクがある

ため、担保評価が抑えられがちです。


担保評価が低い物件は「本当に売却できる」のか?

結論:売却はできるが、「ローン前提の普通の買主」だけを当てにしない方が良い

担保評価が低い物件の売却で問題になるのは、

  • 買主が利用できる住宅ローンの額が少なくなる
  • 場合によっては、ローン自体が組めない

という点です。

【よくあるパターン】

  • 物件価格:2,000万円
  • 金融機関の担保評価:1,200〜1,400万円程度
  • → ローン上限が1,200〜1,400万円前後になり、
    「フルローンで2,000万円借りたい」人は購入できない

この結果、

  • 自己資金が少ない一般層 → 購入が難しい
  • 自己資金が厚い人か、投資家・事業者 → 購入が可能

という構図になり、買主候補の母数が減るという問題が出ます。


担保評価が低い物件の「売却戦略」を考える3つの軸

① 想定する買主層を変える

「ふつうのマイホーム購入者+住宅ローン」という王道ルートだけに頼らず、

  • 現金比率が高い投資家
  • セカンドハウス・別宅ニーズのある層
  • 事務所・倉庫・店舗など事業用途で検討する層
  • 親からの贈与・援助が期待できる若年層

などをターゲットに含めることで、
“担保評価が低い=ローンが付きにくい”という弱点を相対化できます。

【例】

  • 再建築不可の戸建て → 住宅ローン利用者ではなく、
    「現金買いの投資家+賃貸運用」へアプローチ
  • 古い長屋・テラスハウス → 事務所・アトリエ・倉庫用途を想定

② 価格設定と情報開示で「納得感」を作る

担保評価が低い物件は、
「なぜこの価格なのか」を納得してもらえるかどうかが極めて重要です。

  • 通常相場との比較(◯%くらい低い・高い)
  • 担保評価が低い理由の説明(接道・再建築不可・築年数など)
  • 活用のシミュレーション(賃料・利回り・事業用途での収益イメージ)

これらをセットで提示することで、

  • 「リスクはあるが、その分価格に織り込まれている」と感じてもらう
  • “安さだけ”でなく、“使い方”や“将来像”で判断してもらう

という方向に話を持っていきやすくなります。

③ リフォーム・用途変更で“評価の軸”をズラす

担保評価(=銀行目線)ではなく、

  • 実際の利用価値
  • 収益性(賃貸・事業用)

に焦点を移せれば、
「銀行評価が低い=価値がない」ではなくなります。

ホームワーク株式会社では、

  • 必要最低限のリフォームで賃貸に出せる状態にする
  • 住居→事務所・店舗・シェアスペースなどに用途変更する
  • 自社や提携業者で買取り→フルリノベ→収益物件として再販

といった「再生+出口変更」のプランを前提に、
売主にとっての手取り最大化を一緒に検討しています。


ケース別:担保評価が低いと言われがちな物件の売り方

ケース① 再建築不可物件(接道条件NG)

【特徴】

  • 道路に2m以上接していない
  • 位置指定道路・私道・二項道路など、法的な道路要件を満たしていない

【金融機関の見方】

  • 「建て替えができない=将来の流通性が低い」
  • 住宅ローンNG or 融資額がかなり抑えられる

【売却の方向性】

  • 「土地値+古家の賃貸収益」の視点で投資家向けにアピール
  • 再建築不可でも、現状建物のリフォームで10〜20年使えることを示す
  • “激安マイホーム”を探している現金比率の高い個人も候補

ケース② 借地権付き建物・底地

【特徴】

  • 土地は地主のもので、建物だけ所有
  • 地代・更新料・借地契約条件などが絡む

【金融機関の見方】

  • 「所有権より換金性が低い」
  • 担保評価をかなり抑えて算定する

【売却の方向性】

  • 借地契約の内容を整理し、「条件がクリアな借地」として投資家へ
  • 地主との交渉で、借地権+底地の一括売却を検討するケースも
  • 「土地を買い取って所有権化できる可能性」があれば、その余地を説明材料に

ケース③ 古い木造・旧耐震マンション

【特徴】

  • 築40〜50年以上
  • 旧耐震基準(1981年以前)の可能性
  • 建物としての法定耐用年数が残り少ない

【金融機関の見方】

  • 担保評価は「ほぼ土地値」または「土地値以下」に
  • 住宅ローンは出る場合もあるが、条件がシビアになることも

【売却の方向性】

  • 実需(マイホーム)層には価格を下げてでもアプローチしたいのか
  • それとも投資家・事業者層に絞って、賃貸利回りを前面に出すのか
  • 場合によっては、「売らずに自ら賃貸運用」を選んだ方が得なこともある

ホームワーク株式会社が関わった事例(概要)

※プライバシー保護のため内容は一部加工しています。

事例①:担保評価が土地値以下と言われた古家(首都圏郊外)

  • 状況
    • 築40年超の木造戸建
    • 接道が狭く、再建築は可能だが条件が悪い
    • 金融機関から「担保評価は土地値以下」と言われた

【対応】

  1. 現地調査で構造・劣化状況をチェック
    • 大規模リフォームで10年以上の延命は可能と判断
  2. 2パターンでシミュレーション
    • 現状で土地値+古家として売却
    • リフォーム後、賃貸物件として保有 or 投資家に売却
  3. 投資家向けに「リフォーム後の想定賃料・利回り」を提示

【結果】

  • 投資家が「自己資金多め+一部ローン」で購入
  • 売主は「更地売却より高い価格」での売却に成功

事例②:旧耐震・担保評価が低い区分マンション(都内)

  • 状況
    • 1970年代築のワンルームマンション
    • 駅近だが旧耐震で、小規模マンション
    • 銀行からは「担保評価が低く、融資条件は厳しめ」との説明

【対応】

  1. 室内をフルリノベーションし、賃貸需要を高める
  2. 「家賃◯万円・表面利回り◯%」という収益条件を前面に出して販売
  3. 住宅ローンではなく、アパートローン・プロパーローンを利用できる投資家をターゲットに

【結果】

  • 実需層向けには売りにくかった物件を、
    投資商品として約2ヶ月で成約
  • 担保評価の低さを「利回り」で補う形で、納得感のある価格帯に着地

専門家コメント(ホームワーク株式会社)

ホームワーク株式会社
(相続不動産・空き家・再建築不可・借地・事故物件など、訳あり不動産の再生を多数手がけるリフォーム会社)

「『銀行の担保評価が低いと言われた』
『住宅ローンが付きにくい物件だと不動産会社に言われた』

この段階で、『もう売れないのでは…』と感じてしまう方はとても多いです。

私たちの経験上、

  • “銀行から見た安全ライン”としての担保評価
  • “実際に市場で売れる価格・価値”

は、必ずしも同じではありません。

大事なのは、

  1. なぜ担保評価が低いのか(接道・権利・築年数・用途など)をきちんと分解すること
  2. 住宅ローン頼みの一般ユーザー以外に、どんな買主候補がいるかを考えること
  3. リフォーム・用途変更・賃貸運用など、“評価の軸をズラす方法”を検討すること

です。

ホームワーク株式会社では、

  • 建物と土地の現状診断
  • 再生・リフォームの方向性の提示
  • 不動産会社・金融機関とも連携した出口戦略の検討

を通じて、
『担保評価が低い=詰み』ではなく、
『どういう売り方なら価値を出せるか』を一緒に考えていきます。

“担保評価が低い”と言われて不安になった段階こそ、
早めに現状整理とシミュレーションをしておく価値が高いタイミングです。」


よくある質問(FAQ)

Q1. 担保評価が低いと言われたら、売却はあきらめるべきですか?
A. あきらめる必要はありません。
銀行の担保評価は「貸す側の安全基準」であって、
市場での売却可能性とは別物です。
ただし、買主ターゲットや売り方を工夫する必要はあります。

Q2. 担保評価と実際の売却価格は、普通どちらが高いのですか?
A. ケースによりますが、

  • 銀行の担保評価:やや保守的な数字になりやすい
  • 実際の売却価格:エリアの需要次第で、担保評価より高くなることも多い
    という傾向があります。

Q3. 担保評価が低い物件でも、住宅ローンは全く使えませんか?
A. 完全にNGとは限りません。
金融機関ごとに基準が違うため、

  • 銀行A:厳しい
  • 銀行B:条件付きでOK
    ということもあります。
    ただし、フルローンは難しく、自己資金が多めに必要になるケースがほとんどです。

Q4. 担保評価を上げる方法はありますか?
A. 建物のリフォームだけで担保評価が大きく上がることは多くありませんが、

  • 違反の是正・未登記部分の登記
  • 境界確定・越境の解消
    など、「法的・権利的なリスクを減らす」ことで評価が改善する余地はあります。
    ただし費用対効果の検証が必須です。

Q5. 再建築不可物件は、ほとんどの銀行で担保評価がゼロですか?
A. 「ゼロ」とまでは限りませんが、非常に低く見積もられるのが一般的です。
そのため、住宅ローンは難しく、

  • 現金比率の高い投資家
  • プロパーローンを利用できる事業者
    などを主なターゲットにするのが現実的です。

Q6. 担保評価が低いと言われた段階で、まず何をすべきですか?
A. いきなり価格を下げる前に、

  1. なぜ低いのか(接道・用途・築年数・権利など)理由を確認
  2. 建物・土地の現状を、リフォーム会社や専門家に見てもらう
  3. 売る・貸す・保有する、それぞれのシミュレーションを取る
    ことをおすすめします。

この整理ができると、「どこまでがリスクで、どこからがチャンスか」が見えてきます。

Q7. ホームワーク株式会社には、どんな情報を持って相談すればいいですか?
A. 次の3つが分かれば十分です。

  1. 物件の所在地と種類(戸建て/マンション/土地など)
  2. 銀行や不動産会社から言われた「担保評価が低い理由」(分かる範囲で)
  3. 売却・賃貸・保有のどれを今のところ考えているか

それをもとに、

  • 建物・土地の現状確認
  • 再生リフォームの可能性
  • 買主ターゲットと売却戦略
    を一緒に組み立てていくことができます。

「担保評価が低いから無理だ」と結論を出してしまう前に、
ぜひ一度、“別の視点からの見立て”を取ってみてください。

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